あいうえお花

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伊勢参り

 一昨日、伊勢参りに行って帰ってきました。命の洗濯をしてきました。おなかも満腹・・少しダイエットしなければいけません。宿泊は、賢島まで足を延ばしました。英虞湾の素晴らしい夕景を堪能しました。


 伊勢参りと言えば、昔話に「むかでとなめくじの伊勢参り」というお話があります。かつて(何十年も前)「岡山の民話・昔話」を調査して、県北の方を行き来していたのを思い出しました。
 今日は、趣向を変えてお話をアップしてみます。 哲西町の 賀島飛左さんが語られた話です。挿絵は拙い絵を描いてみました。(十数年前に描いた挿絵です)

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 むかし、あるときに、むかでがぐにょりぐにょりして、とてもたいくつ なので、伊勢まいりをしようと思いついたけど、いっしょに行く友達がないとさみしいので、
「よし、なめくじをさそっていこう。」と思って、なめくじのところへ行って、
「おい、なめくじくん、伊勢まいりをせんか?」
と言ったら、
「うん、そりゃあしてもええよ」
言うて
「そりゃしてもええよっと言わんで、ちゃんと決めえや」
言うたら、
「ふん、そりゃあ決めよう。わしも参る。」
言うて
「いつ参る?」
言うたら、
「まあ、早いほうがええから、あしたでも参ろうや」
いうて、
「うん、参ろう。それなら、あそこの道の分かれたところで、先に 来たほうが、待つことにしよう。」
いうて
「うん、それならそうしよう。」
 それから朝になって、なめくじが弁当を作ったりして、分かれ道のところへ 来て待っても待ってもむかでが来んのじゃそうな。
 まあ、むかでは足が百本もあって速いから 待ちくたびれて、先に行ったんだろうと思って、なめくじは足がのろいので一所懸命あとを追って行った。

 伊勢までいったら追いつくだろうと思って伊勢に着いてまわりをいろいろさがしてもむかでは どこにもおらん。
 こりゃあ困ったことだ。しかしむかでは足がはやいからもう帰ったかもしれん と思ってまた一所懸命もどって、それからむかでの家へ行ってみた。

「おい、むかでくん、どうしょうるん?」
いうたら、
「わしは、わらじを作りょうるよ。おまえは?」
「わしは、あんたが足が速いけえ、もう伊勢にまいったんじゃろう思うて、 行ってみたら、伊勢にもおらんし、またもどる道にもおらんから来てみたんじゃ。」
言うたら、
「ふーん、早う行って来たなあ。わしはまだわらじを作りょうる。百も作らんと いけんけえ、まだ三足ほど作らんと足らんのよ。」
いうたら、
「そんなことかよう、わしは参ってもどったけえ、二度と参らんぞよう。」
言うて、なめくじは帰っていったそうな。

         語り手:阿哲郡哲西町川南 賀島飛左




日本昔話通観549 「なめくじとむかでの旅」

「兎と亀」のような動物競争の話です。昔は「一生に一度は伊勢参りはするもの」と いわれていました。むかでとなめくじがそれをするおもしろさに加えてむかでの足が 多いことにおかしさがありますね。想像をするとむかでのひょうひょうとした風貌や なめくじの人の良さなどが見えて人間社会にもあるかな?と思われます。

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